発注者の方へ工事のご相談採用情報

Journal官公庁の工事読む時間 約3分

電気が
つくまで

学校、庁舎、基地。官公庁の電気設備工事が、
入札から引き渡しまでにたどる順番。

防衛省、文部科学省、千葉県、船橋市。タカネ電業の工営本部は、官公庁と自治体が発注する建物の電気設備工事を受け持つ。公共の工事には、入札から検査まで、決まった順番と書類がある。国の営繕工事の標準仕様書と、会社の実績と募集の案内を手がかりに、工事が始まってから電気がつくまでをたどる。

絵 学校の体育館、庁舎の受変電設備、議場の照明、給食棟。官公庁と自治体の建物の工事は、工営本部が受け持つ。

01 Tender公告と入札

官公庁の工事の多くは、発注者が工事の名前と条件を示し、入札で受ける会社を決める。タカネ電業で、この相手先の工事を受け持つのは工営本部である。2020年のホームページで、工営本部のH. T.さんは、自分の持ち場をこう書いていた。

「役所関係と入札の事務を担当しています。」

同じ年、工営本部の部長だった村上卓寛さん、今の代表取締役は、この部の仕事の流れを「お客様のご相談を伺い、図面をひきお見積をつくり、工事が始まり電気がつくまで」と順に書いている。

相手先の名前は幅が広い。厚生労働省の松戸年金事務所ほかでは、照明器具を取り替えた。水資源機構の利根大堰では、道路照明の灯具を取り替えた。海上自衛隊の下総基地では、受変電設備と屋外灯設備を補修した。会社は1981年の設立の年に建設業の許可を申請して登録し、2012年に、一般から特定の許可へ切り替えている。特定建設業の許可は、元請けとして受けた工事を、決められた額を超えて下請けに出す時に要る許可である。

02 Planning着手の前に、紙をそろえる

契約が決まっても、すぐに天井を開けるわけではない。国の公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)は、工事の着手に先立って総合施工計画書を作り、発注者の監督職員に出すよう定めている。工種ごとの施工計画書と施工図も、施工の前に作り、承諾を受ける。

募集の案内に書かれた施工管理の仕事は、この中身と重なる。現場の施工管理を中心に、発注者との対応、予算と安全と品質の管理、積算、発注者に出す書類の作成。

工営本部の実績には、人が使っている建物が多い。佐倉市庁舎4号館ほかでは、耐震補強に伴う電気設備工事をした。千葉県精神科医療センターでは、空調設備を据え付けた。庁舎には窓口があり、病院には診療がある。作業の日と時間、資材の置き場、車の出入りは、施工計画書に書いて、監督職員と確かめる。

絵 脚立に上がり、天井のダウンライトを取り付ける。

隠れる所ほど、写真が要る。

03 Records隠れる前に、写す

工事が進むと、配線は天井の中や壁の中、床の下に入っていく。仕様書は、施工によって隠れ、後から目で検査できなくなる部分の施工をする時に、工事写真などの記録を整えるよう求めている。隠れる所ほど、写真が要る。

試験をした時は、すぐに記録を作る。監督職員と話し合って決めたことも、工事の経過も、書面に残す。黒板を写し込んだ写真は、こうした書類の一枚として、工事が終わるまで積み重なっていく。

04 Inspection検査の日

工事が終わると、会社は完成の通知を出す。仕様書によれば、通知を出せるのは、設計図書のすべての工事と、監督職員に指示された事項と、工事関係の図書の整備が、すべて終わった時である。検査は、発注者から通知された検査日に受ける。

引き渡す物は、建物の設備だけではない。完成した時の状態を表した完成図。機器の取扱い説明書と、性能試験の成績書。官公署に出した届けの書類。主な機器の一覧。仕様書は、こうした保全に関する資料を、特に定めがなければ2部出すとしている。完成図と写真は、建物を次に直す人の手がかりになる。

村上卓寛さんが挙げた順番の最後は、「電気がつくまで」だった。その手前には、ここまでの書類と写真と検査がある。

絵 柱に防犯カメラを取り付ける。下の一人が脚立を支える。

社員の言葉は、2020年に同社のホームページに載った文から引きました。工事の手順は、国土交通省の公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)によります。ミニチュアの絵は、実際の現場を写したものではありません。

#3-D 街に電気が通る